1室の在住星
惑星は、在住するハウスに対して大きな影響をおよぼします。
例えば、身体を表す1室に惑星が在住するとき、その惑星は、その人の身体(1室のテーマの1つ)に大きな影響をおよぼします。
拡大傾向がある木星が1室に在住していると、太っていたり身長が高かったりして、身体が大きくなる傾向があります。
逆に、縮小傾向がある土星が1室に在住していると、身長が低いか、身長が高くても痩せている傾向があります。
美を表す金星や月が1室に在住していると、色白になり、容姿に優れる傾向があります。
火の性質を持つ火星や太陽が1室に在住していると、熱を持つ結果、アーユルヴェーダで言うところのピッタ体質となり、皮膚の色が浅黒くなったり、男性なら頭が禿げる傾向があります。
中性的で若々しい性質をもつ水星が1室に在住していると、その人は、ほっそりとして若々しくなる傾向があります。
異文化・外国人を表すラーフやケートゥが1室に在住していると、眼光が鋭くて彫りが深いなど日本人離れした(ただし、ホロスコープの持ち主が日本人の場合)容姿をしている傾向があります。
※上記の内容は、一般的な傾向です。実際の判断では、1室の在住星の他、1室の星座、1室の支配星の在住星座、および1室やその支配星にアスペクトする惑星など複合的な影響を考慮する必要があります。
※1室に在住する惑星は、身体だけではなく、性格、およびその人の全体的な特徴など、1室のいろんなテーマに影響を与えます。
12室 | 1室 木星 |
2室 | 3室 |
11室 | アセンダントが 牡羊座のとき |
4室 | |
---|---|---|---|
10室 | 5室 | ||
9室 | 8室 | 7室 | 6室 |
2室の在住星
1室に惑星が在住する場合と同様、2室の在住星は2室のテーマ(収入・家族・言葉・飲食など)に大きな影響を与えます。
例えば、野心的な性質を持つ火星が2室に在住している場合、収入のためには手段を選ばない傾向があります。しかし、実際に多くの収入を得ることができるかどうかは、その他の条件次第で違いが出ます。また、火星が2室に在住していると、言葉が悪くなったり、嘘が多くなる傾向もあります。
しかしながら、その程度など実際の状況については、2室や2室の支配星に対する吉星や凶星のアスペクトを始め、さまざまな要素を考慮する必要があります。
G.W.ブッシュ元USA大統領のラーシ(下図)の2室には火星が在住しています。彼は、大統領選挙のとき、土星/火星のダシャーを経験していました。そのため、ちょうどその選挙の直前、彼は、失言問題によって評判を落としました。
しかし、火星は、生来的には凶星ですが、蟹座アセンダントのラーシでは5室と10室を支配するため、機能的には大吉星(ラージャヨーガ・カーラカ)です。この場合、火星は、生来的な凶星としての影響と機能的な大吉星としての影響の両方をもたらします。
そのため、2室の火星は、失言問題を引き起こしましたが、最終的には、大統領選挙での勝利という最高の結果をもたらしました。
ラーフ | 太陽 | ||
G.W.ブッシュ 元USA大統領のラーシ |
ASC 土星 水星 金星 |
||
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火星 | |||
ケートゥ | 月 木星 |
各ハウスの在住星
1室や2室の在住星と同様、その他のハウスの在住星もそれぞれ在住しているハウスのテーマに影響をおよぼします。
例えば、3室の在住星は努力・勇気・弟妹、4室の在住星は土地・乗り物・母親、5室の在住星は子供・学習・思考、6室の在住星は病気・争い・労働、7室の在住星は配偶者・結婚・対人関係、8室の在住星は寿命・精神的苦悩・遺産、9室の在住星は幸運・宗教・父親、10室の在住星は行為・職業・名誉、11室の在住星は願望・利益・兄姉、12室の在住星は隠遁・霊性・現世からの隔離などについて、それぞれ影響を与えます。ハウスの象意については、占いコラム『ハウスの象意』をご参照ください。
※上記の象意はごく一部です。
※複数の惑星が1つのハウスに同居する場合、同居している惑星の象意が互いに影響しあいます。