Spiritual Astrology
スピリチュアル占星術
楠正晴
スピリチュアル占星術を理解するためには、インド占星術の基礎知識があったほうが理解しやすいでしょう。インド占星術の知識がない方は、最初に占いコラムをお読みください。
スピリチュアル占星術基礎知識
スピリチュアル占星術は、精神性・霊性の向上を目的としたヨーガや瞑想の世界観と関連した占星術です。インドの占星術は、本来、ヨーガや瞑想などの精神的な実践と結びついた占星術でしたが、現在ではインドにもその内容を知る占星術師は少なくなっているようです。今後数回に渡ってスピリチュアル占星術の一部についてご紹介します。
ここでいう「ヨーガ」は、「ダーナ・ヨーガ(富の配置)」や「アリシタ・ヨーガ(悲惨な配置)」などのような一般のインド占星術における占星術技法のことではなく、体位法・呼吸法・瞑想法など精神的完成に至るための実践方法としてのヨーガのことです。このスピリチュアル占星術にはサンスクリット語の原典が存在していますが、『Brihat Parashara Hora Shastra』などの一般的なインド占星術の古典とは異なる秘密の教えに属していますので、その内容はごく一部を除いて一般には公開(出版)されていません。
スピリチュアル占星術の内容に進む前に、これを理解するために必要な基本知識についてご説明します。スピリチュアル占星術では、個人の身体と宇宙との関連について詳しく説明しています。ここでいう身体には、器官や組織によって構成された粗雑次元の肉体だけではなく、ナーディー、プラーナ、チャクラなどによって構成された微細次元の身体が含まれています。
微細な身体は、極めて微細な要素で構成されているため、肉眼では見ることができませんが、スピリチュアル占星術では、粗雑次元の身体より重要です。
「ナーディー」は、「管」を意味するサンスクリット語です。そのナーディーの中には、「プラーナ」と呼ばれる「生命エネルギー」が流れています。そして、ナーディーの要所要所には、プラーナが集中する場所である、「チャクラ」と呼ばれるエネルギー・センターがいくつか存在しています。ナーディー、プラーナ、チャクラは、人の意識状態や健康状態に大きな影響を与えています。
中国の気功にも同様の概念が存在しています。例えば、「ナーディー」は「経絡」、「プラーナ」は「生気」、「チャクラ」は「経穴」と一部共通する概念です。
スピリチュアル占星術では、小宇宙(個人の身体)と大宇宙(惑星、ナクシャトラ、星座など)との間にある相同関係をベースとして、精神的な完成に至るための方法が説明されています。その中には、さまざまな技法を使用することによってプラーナの流れを変え、それにより、意識状態を深いところから変容させ、その新たな意識状態をベースとして崇高な意識状態をつくりだす高度な技法が含まれています。
このスピリチュアル占星術の原典には、通常の占星術の古典とは異なり、占星術に関する章と、その精神的実践方法としての特別なヨーガ技法に関する章が両方含まれているという点で異色のものです。この古典は、一般的なインドの占星家にはほとんど知られていません。
人の身体には、7万2千本(諸説あり)のナーディー(気道)が存在していて、それぞれのナーディー(気道)は、いろんな意識状態に関連しています。
そのナーディー(気道)の中では、左のイダ気道、右のピンガラ気道、中央のスシュムナー気道といった3つのナーディー(気道)がもっとも重要です。これら3つのナーディー(気道)は、それぞれ無知、怒り、執着といった、人間の根本的な3つの欲望と対応しています。
左のイダ気道は、「無知」の意識状態と対応しており、プラーナがここを通過するとき、愚鈍で怠惰になり、無知な意識状態に支配されます。右のピンガラ気道は、「怒り」の意識状態と対応しており、プラーナがここを通過するとき、怒りやすくなり、邪悪な意識状態に支配されますが、それと同時に活動的にもなります。
プラーナは右の気道と左の気道のうちいつもどちらか一方を流れているため、通常、人は、「無知」と「怒り」の意識状態の間を行ったり来たりしています。一方、中央のスシュムナー気道は閉ざされているため、プラーナは自由にその中を通過することができず、いろんな執着(スシュムナーと対応)を残した状態を維持しているのです。
どちらの気道へプラーナが流れているかを調べる方法は簡単です。
右の気道にプラーナが流れているときは、人は、右の鼻で呼吸をしています。左の気道にプラーナが流れているときは、左の鼻で呼吸をしています。
中央のスシュムナー気道にプラーナが流れているときは、左右の気道のバランスがとれているときで、このときは、両方の鼻で呼吸をしています。
そして、エネルギーの均衡がとれ、プラーナが中央のスシュムナー気道に流れるようになると、意識が、通常の状態から特別な意識状態へと変化しはじめます。
プラーナが中央のスシュムナー気道に入ると、明晰で、集中した意識状態が現れてきます。さらに、このスシュムナー気道の中をプラーナが自由に行き来できるようになると、徐々に、あらゆる執着から解放されるようになってきます。
この状態をさらに先に進めていくことにより、「不動の大楽」の状態が訪れるとされており、悟りや解脱は、この「不動の大楽」の延長線上に存在しているとされています。そのため、精神的な修行においては、右の気道と左の気道を通過させた後、プラーナを中央に集中させることがとても重要視されているのです。
スシュムナー気道を開き、プラーナがそこに流れるようになった後、そのプロセスを根気よく進めていく必要があります。これは、精神的には、あらゆる執着を取り除くプロセスと一致しています。
瞑想に最適な時期
スピリチュアル占星術においては、太陽、月、ラーフ(ドラゴンヘッド)、ケートゥ(ドラゴンテイル)が、特に重要視されています。なぜなら、太陽は右のピンガラ気道、月は左のイダ気道、ラーフとケートゥは中央のスシュムナー気道と対応しているからです。
中央のスシュムナー気道の中でも、右の気道と左の気道が合流する地点(眉間)はラーフが司っています。また、中央の気道は頭頂を通過して眉間のところへ降りてきているため、『ラーフは中央の気道の終極地点である』と表現することもできます。また、ケートゥは中央気道の最下部を表しています。
右のピンガラ気道は、別名スーリヤ気道ともいいます。「スーリヤ」は、「太陽」を意味するサンスクリット語です。左のイダ気道は、別名チャンドラ気道ともいいます。「チャンドラ」は、「月」を意味するサンスクリット語です。
プラーナが、中央の気道に流れず、右と左の気道を交互に出入りしている間は、通常の二元的な意識状態がずっと継続しています。このとき、意識状態は、無知(月)と怒り(太陽)の間を、交互に行き来し続けています。
中央のスシュムナー気道へプラーナが移動することは、非常に稀な現象であり、一般的には、ヨーガの実践によってのみ可能であるとされています。しかし、スピリチュアル占星術においては、外的な時間の作用、つまり太陽と月が一直線に並ぶ特定の時(新月か満月)には、中央のスシュムナー気道へプラーナが移動する現象が自然に生じるとされています。
この現象が生じると、微細な身体の中で、通常とは異なるプラーナの流れが生じるようになります。このとき、プラーナは、右と左の気道から撤退し、次第に、中央の気道に集中するようになります。この状態は、少しずつ進んでいきます。このようにして、中央の気道に集まったプラーナの量により、生じる瞑想体験(空の意識)の段階と種類が決定されることになります。
月の相(月と太陽のサイクル)は、ムフールタ(適時選定)やスピリチュアル占星術においては、とても重要な要素です。以下に、簡単にご説明します。月の相の1サイクル、すなわち、新月から次の新月までの期間は、1つの太陰月を形成しています。
この太陰月のうち、新月から満月へ向かう半月、月の光が増大していく期間のことを『シュクラ・パクシャ』と呼びます。月の光の増大は、物事の拡大や発展を表するため、シュクラ・パクシャは、一般的に、慶事(喜びごと)を行うのには、良い時期であるとされています。また、満月から新月へ向かう半月、すなわち、月の光が減少していく期間のことを『クリシュナ・パクシャ』と呼びます。月の光の減少は、物事の縮小や衰退を表すため、クリシュナ・パクシャは、一般的に、慶事(喜びごと)を行うのには、悪い時期であるとされています。
スピリチュアル占星術において、シュクラ・パクシャとクリシュナ・パクシャが特に重要視されている理由は、シュクラ・パクシャとクリシュナ・パクシャが、それぞれ、左(月)の気道と右(太陽)の気道に対応しているからです。シュクラ・パクシャの期間には、左の気道が開き、そこへプラーナが流れやすくなります。クリシュナ・パクシャの期間には、右の気道が開き、そこへプラーナが流れやすくなります。
1つの太陰月は2つのパクシャ(シュクラ・パクシャとクリシュナ・パクシャ)で構成されていて、それぞれのパクシャは15の『ティティ(太陰日)』で構成されています。つまり、1つの太陰月は30(15+15)のティティ(太陰日)で構成されていることになります。
1番目から14番目までのティティには、シュクラ・パクシャとクリシュナ・パクシャの両方において、共通の名前が付いています。これらのティティのサンスクリット語における意味は、ただ単にティティの番号(初日、第2日、第3日、・・・など)を示しているだけです。
ところが、最後のティティだけには特別な名前がついていて他のティティと区別されています。シュクラ・パクシャの最後のティティは『満月』を意味する『プールニマー』、クリシュナ・パクシャの最後のティティは『新月』を意味する『アマーヴァーシャ』です。
ティティ | シュクラ・パクシャ | クリシュナ・パクシャ | ||
日 | ティティの名前 | 日 | ティティの名前 | |
1 | 1 | プラティパダ | 16 | プラティパダ |
2 | 2 | ドヴィティーヤー | 17 | ドヴィティーヤー |
3 | 3 | トリティーヤー | 18 | トリティーヤー |
4 | 4 | チャトルダシー | 19 | チャトルダシー |
5 | 5 | パンチャミー | 20 | パンチャミー |
6 | 6 | シャシュティー | 21 | シャシュティー |
7 | 7 | サプタミー | 22 | サプタミー |
8 | 8 | アシュタミー | 23 | アシュタミー |
9 | 9 | ナヴァミー | 24 | ナヴァミー |
10 | 10 | ダシャミー | 25 | ダシャミー |
11 | 11 | エーカーダシー | 26 | エーカーダシー |
12 | 12 | ドヴァーダシー | 27 | ドヴァーダシー |
13 | 13 | トラヨーダシー | 28 | トラヨーダシー |
14 | 14 | チャトゥルダシー | 29 | チャトゥルダシー |
15 | 15 | プールニマー(満月) | 30 | アマーヴァーシャ(新月) |
ティティには、いろんな使用方法があるのですが、今回はそれには触れません。ここで大切なことは、次の点です。最後、つまり15番目のティティの日には、中央気道が開かれ、眉間のチャクラの位置から、中央の気道へプラーナが流れこんできます。そして、16番目(次のサイクルの1番目)のティティ、つまり、満月(太陽と月の正確なオポジッション)、あるいは、新月(太陽と月の正確なコンジャンクション)から、ちょうど24時間までの間は、ある程度のプラーナが中央気道の中に自然に流れている状態になっているのです。これにより、集中した、微細な意識状態が自然とつくりだされやすくなります。
このような理由で、新月と満月の日は、外的な活動にとっては良くないとされていながら、瞑想には最適の日とされているのです。満月は、一般的に、慶事を行うのに良いとされていますが、満月の最中あるいは直後は良くないという考え方もあります。
眉間のチャクラは、月の満ち欠けと関連していて、それが、人間を構成しているエネルギーである五大エレメントおよびグナの質に影響を与えています。五大エレメントは、人体、あるいは宇宙を構成する地・水・火・風・空といった5つの要素のことで、ヨーガ、アーユルヴェーダ、ギリシア医学など、古代のヨーガや医学で共通の概念です。グナは、宇宙に存在する3つの根源的なエネルギーのことで、タマス(暗性)、ラジャス(動性)、サットヴァ(善性)の3種類が存在しています。
新月や満月の日には、これらのエネルギーが調和され、そこに均衡が生じるとラーフとケートゥ(ドラゴンヘッドとドラゴンテイル)が覚醒状態となります。その結果、通常は右の気道や左の気道に流れているプラーナがそこから撤退し、中央の気道(ラーフとケートゥに対応)へと流れるようになり、それによって特別な内的至福を経験することが可能となるのです。
ここで、もっとも重要なことは、月の相(月と太陽のサイクル)と関連して、対応する気道が開きやすくなったり閉じやすくなったりするという点です。それにより、その気道の中をプラーナが勢いよく流れるようになり、さらに、身体におけるプラーナの循環の仕方が変化しはじめます。そして、それにともない、通常とは違う特別な意識状態が生起してくるようになるのです。
満月と新月には、内的至福(精神的な意識状態へと導かれる)を経験するために必要なプラーナが、誰の中央気道にも、ある程度の量は、自然に流れている状態になります。この理由から、インドには、満月(あるいは新月)にしかイニシエーション(密儀の伝授)を行わないグル(精神的指導者)も存在しています。 ちなみに、満月は、新月よりも影響力が強大です。
日食と月食
ラーフ・ケートゥ軸(ドラゴンヘッド・ドラゴンテイル軸)の近くで新月か満月が生じるとき、それぞれ、 新月は日食、満月は月食 となります。そして、日食や月食が生じるときは、ふつうの新月や満月が生じるときよりも さらにパワフルに中央のスシュムナー気道へプラーナが集中する時期となります。 そのため、日食や月食が生じるときは瞑想に最適な時期となります。
ラーフとケートゥ(ドラゴンヘッドとドラゴンテイル)は、インド占星術では惑星として扱われていますが、これらは実在の惑星ではなく、 太陽と月の気道が交わる地点のことです。一般的な西洋占星術ではあまり重要視されていませんが、 その影響力は、他の惑星に勝るとも劣らないものがあります。ラーフとケートゥ(ドラゴンヘッドとドラゴンテイル)に関するより詳しい内容は、占いコラム04『ドラゴンヘッドとドラゴンテイル』に記載していますのでそちらをご覧ください。
ケートゥは、一般的な占星術では、凶星として扱われています。また、その象意について、西洋占星家からは、かなり誤解されている(あるいは、あまり考慮されていない)ようですが、インド占星家でさえ、ケートゥの凶星としての面を強調し過ぎるあまり、誤解していることが少なくないようです。
ケートゥには、たしかに凶星としての作用がありますが、本質的には純粋な惑星であり、精神性の面では大変素晴らしい性質をもっているのです(アスペクトなどによる他の惑星の影響を受けやすい面がありますが)。そして、 スピリチュアル占星術においては、ケートゥは、他のどの惑星よりも重要な惑星であり、精神性・霊性のかなりの部分は、ケートゥの状態によって左右されると言って良いでしょう。
しかし、それが実際に精神面に良い作用をするかどうかは、個人のホロスコープでの位置によります。
『ケートゥ』は、サンスクリット語で、『光』、『光明』、『光輝』、『燈火』、『指導者』、『知識』、『判断』などを意味しています。サンスクリット語で『障害』を意味する『ラーフ』とは対照的です(『ラーフ』も、『ケートゥ』と異なる方法で人の精神性を目覚めさせる役割を果たすことが多々あります)。
このケートゥは、特定の状況下において、臍(へそ)のチャクラに存在している内的至福の炎を呼び起こす とされています。
特に、日食や月食の時に、太陽(右の気道)や月(左の気道)の近くにケートゥがあると、臍のチャクラからスシュムナー気道へプラーナが勢いよく流れ込んでくる現象が生じます。
このときのケートゥは『カーラーグニ(時の炎)』と呼ばれます。『カーラーグニ』は、サンスクリット語で『時』を表す『カーラ』と『炎』を表す『アグニ』の合成語です。
ある高度な瞑想の段階においては、臍のチャクラに存在している赤いエネルギーを頭頂部にある王冠のチャクラへ上昇させ、王冠のチャクラに存在している白いエネルギーを下降させる段階があります。これにより、特別な内的至福の時を作り出すことができるとされています。
この特殊な内的エネルギーの状態は、本来は瞑想によって達成すべきものですが、ある特別なタイプの月食のときには、外的な時間(外的宇宙)の作用として、自然と引き起こされるとされています。
その特別なタイプの月食とは、太陽の近くにラーフが位置し、月の近くにケートゥが位置することにより形成される月食のことです。
まず、太陽の近くにラーフが位置することにより、臍のチャクラに存在している赤いエネルギーが、頭頂部にある王冠のチャクラに運ばれます。
そして、月の近くにケートゥが位置することにより、王冠のチャクラに存在している白いエネルギーが、下腹部のチャクラに運ばれるのです。
この現象により、ほんの一瞬ですが、自然と「究極の偉大な至福の時」が作り出されることになります。ごく最近では、2002年5月26日21時08分(日本標準時)に、このタイプの月食が起きています。ただし、このときの太陽とラーフ、月とケートゥの位置は、12度以上離れているため、影響力はあまり強力ではなかったかもしれません。興味をお持ちの方は、このタイプの月食が次にできる時期を探してみてはいかがでしょうか?
この特別なタイプの月食が生じるときには、スシュムナー気道へのプラーナの流入現象が、誰にでも自然に生じるとされていますが、「究極の偉大な至福の時」は、瞑想などを実践してそれを受け入れる準備ができている人に起きる可能性がありますが、ただ待っているだけで誰もが経験できるものではありません。また、個人の瞑想段階によってその経験に差異が生じます。
ナーディー(気道)の状態には個人差があり、すべての人の身体中で同じ時期に同じナーディーをプラーナが流れているわけではないため、新月、満月、日食、月食などが各人に与える影響にも個人差がみられます。
ところで、新月、満月、日食、月食などが起きる日時を簡単に探すには、占星術ソフト『ソーラーファイヤー』が便利です。Eclipse Search(イクリプス検索)機能を使用することにより、特定期間に起きる日食や月食を一瞬でリスト表示することができます。
さらに、『ソーラーファイヤー』最新版の中に組み込まれているアストロマッピングソフト『ソーラーマップス』を使用することにより、日食や月食が、どの地域で、どのくらいの大きさで観察できるかについて、一目瞭然に知ることができます。
占星術的には、太陽と月がコンジャンクトする瞬間が新月であり、その新月がラーフ・ケートゥ軸の近くでできるときは日食となります。
また、太陽と月がオポジッションの位置にくる瞬間が満月であり、その満月がラーフ・ケートゥ軸の近くでできるときは月食となります。
小宇宙(身体)と大宇宙(外的宇宙)との関連は、月の相(太陽と月のサイクル)と主要な3つのナーディー(イダ・ピンガラ・スシュムナー)との対応関係以外にもいろんな形で存在しています。
あらゆるナーディーの状態は、太陽と月をはじめとして、いろんな惑星サイクルの影響を受けています。一例として、一つのサイクルは太陽が各12星座を1周する1年間のサイクルです。また、それよりも小さなサイクルはアセンダントが各12星座を1周する1日のサイクルです。
大きな惑星サイクルは、長期間におけるプラーナの変化、およびそれに伴う意識状態の変化と対応しています。そして、小さな惑星サイクルは、短期間におけるそれらの変化と対応しています。
カルマが現象化する時期
すべての新月や満月は、瞑想にとっては、多かれ少なかれ素晴らしい日であり、日食や月食の日には、それがさらに強力になることは前述した通りですが、新月や満月の瞬間、特に日食や月食は、一般的に、外的な活動(慶事も含め)には適していません。インド占星術で素晴らしいとされている満月でさえ、正確に満月が出来ている前後の数時間は一般的な外的活動を行う上であまり良い時期ではありません。
占星術に興味をお持ちの方でなくても「新月や満月の日に、事故や犯罪などの人為的被害の他、津波、地震、火山の噴火などの自然被害が多くなる」という統計データが存在していることをご存知の方もいらっしゃるでしょう。
これらの日に精神状態が乱れる人が多いことも一部の研究者の間で知られている事実です。
たとえば、秋田県の角館町が、過去10年間に渡り、月と交通事故の関係を調査したところ、新月と満月の日には、死亡事故が圧倒的に多いことが判明しています。
その調査によると、その地域で起きた交通死亡事故の約6割が新月と満月の前後の日に集中しており、その原因は、『わき見運転』などではなく、ほとんどが『スピードの出し過ぎ』や『無理な追い越し』だったということです。
この調査結果を踏まえて、角館町では、新月と満月をチェックし、交通事故要注意日のカレンダーを配布するようになったそうですが、それ以来、交通事故が激減したとのことです。
これは、人の精神状態が、新月や満月のときは(月食や日食のときも)、通常の日よりも不安定になることを示していると同時に、それを意識して注意することによって危険が少なくなることを示しています。
新月や満月(あるいは、日食や月食)のときには、プラーナ(生気)が中央のナーディー(気道)に集中するため、深い瞑想状態(意識状態)に入りやすくなります。そういう意味では、プラーナ(生気)が中央に集中することは、とても素晴らしいことです。そのため、普段から、瞑想などを実践して、ナーディー(気道)を浄化している人は、新月や満月(あるいは、日食や月食)のとき、その精神的段階に応じて、素晴らしい瞑想状態を経験できるのです。
一方、我々一般人の場合も、中央のナーディー(気道)にプラーナ(生気)が集中すると、深い意識状態に入りやすくなりますが、深い意識を浄化する訓練をしていないため、そこに潜んでいる意識の汚れが表出する危険性があります。それによって精神状態が乱れやすくなり、いつもとは違う異常な精神状態になる結果、人によっては、事故や犯罪の加害者になってしまう可能性さえあるのです。
このとき、精神状態が乱れるだけでなく、ナーディーに蓄積されているカルマが具体的な事象として現象化しやすくなります。そのカルマが現象化する結果として、事故や犯罪に巻き込まれたり、地震や火山の噴火などの天災に巻き込まれたりしやすくなると言えるでしょう。
つまり、新月や満月(特に日食や月食)の日は、プラーナ(生気)が中央のナーディー(気道)に入ることにより、瞑想の実践者にとっては、深い瞑想状態に導かれやすくなる素晴らしい時期であると同時に、一般人にとっては、潜在している汚れた意識やカルマが表出(現象化)する危険な時期でもあるのです。
物理的現象としては、新月や満月(あるいは、日食や月食)の日には、引力の関係で、地球の表面全体(海だけでなく、陸も)が膨張しやすくなります。それが一つの誘引となり、地震や噴火などの天災が起きやすくなるとも言われています。
新月や満月(あるいは、日食や月食)以外に、太陽と月のどちらかが、ラーフ・ケートゥ(ドラゴンヘッド・ドラゴンテイル)軸とコンジャンクトするときにも、特別な内的エネルギー状態(=精神状態)になりやすいようです。
これは、出生図にこのコンビネーションをもっている場合にも同様のことが言え、精神的に異常をもっていることもありますが、霊的に進化していて霊的な力をもっていることもあります。そのどちらであるかは、チャート全体の状況によります。
新月や満月(あるいは、日食や月食)に限らず、いつでもカルマによる現象は発現することがありますが、通常は、それを現象化させたくないという意識により、悪いカルマに蓋がされた状態となっています。そのため、悪いカルマは、先送りにされる傾向があるのです。新月や満月(あるいは、日食や月食)は、そのカルマの蓋を開け、それを現象化させる役割を果たします。
『カルマ』という言葉の意味をご存じない方のために、ここで、『カルマ』あるいは『カルマの法則』について少し解説いたします。『カルマ』はサンスクリット語で『行為』を意味し、『カルマの法則』とは『過去(過去世を含む)における自分の行為の結果はいずれ必ず自分自身に返ってくる』という法則です。
この法則によると、今生で経験することは、良いことも、悪いことも、あるいは良くも悪くもないことも、すべては過去(過去世を含む)における自分自身の行為の結果とされています。カルマの法則によると、例えば、次のようなことが起きます。
- 暴力を行った者は、いずれ暴力を受ける。
- 人のものを盗んだ者は、いずれ盗まれる。
- 悪口を言った者は、いずれ悪口を言われる。
- 嘘をついた者は、いずれ嘘をつかれる。
- 他の生命を保護した者は、いずれ保護される。
- 人に物を施した者は、いずれ施しを受ける。
- 優しい言葉を語った者は、いずれ優しい言葉をかけられる。
- 正直な言葉を語った者は、いずれ正直な言葉をかけられる。
つまり、偶然のように思える出来事であっても、実際は単なる偶然ではなく、きちんとした原因(カルマ)があり、それがある条件のもとで発現した結果に過ぎないという因果応報の法則が『カルマの法則』なのです。そして、新月や満月(特に月食や日食)は、個々人が有している潜在的なカルマを発現させる条件の一つ(引き金)となります。
カルマの法則においては、動物の中にも人間と同等の魂の存在を認めていて、動物に対して暴力を行った場合も、それは確実に悪いカルマとなり、いずれ必ず自分自身に返ってくるとされています。この法則が正しいとすれば、現在の日本社会で日常的に行われている、虫(害虫)、魚、小動物、家畜などを殺す行為は、それが、どんな理由であれ、カルマ的には罪となってしまいます。
このカルマの法則によると、新月、満月、月食、日食などは、「事故や犯罪などの人為的被害の他、津波、地震、火山の噴火などの自然被害」の本質的な原因ではなく、カルマが発現する条件の一つに過ぎないということになります。そのため、蓄積されたカルマの発現としての災難は、その時点においては辛いことですが、カルマが清算されるという意味では、必ずしも悪いこととは言いきれないのです。
苦しみが生じる場合、まず、何か苦しみが生じるような出来事があり、それをきっかけとして苦しみを感じます。その「苦しみが生じるような出来事」を経験する原因が過去から蓄積されてきたカルマです。また、人が楽しみを経験する場合、楽しみが生じるような出来事があり、それをきっかけとして楽しみを感じます。その「楽しみが生じるような出来事」を経験する原因も過去から蓄積されてきたカルマです。そして、苦しみも楽しみも感じない何気ない出来事さえも過去から蓄積されてきたカルマに原因があるとされています。
カルマによる汚れは、肉眼では見えない微細なものですが、ナーディー(気道)の詰まりとして物理的に存在しているとされています。カルマの汚れによってナーディー(気道)に詰まりが生じると、身体を流れるプラーナ(生気)の働きが阻害されます。その対応する身体部位に病気を生じさせるか、意識に障害を生じさせることもあります。あるいは、プラーナ(生気)が、ナーディーの詰まりの位置を通過しようとするとき、そこに蓄積されているカルマが現象化し、不幸な出来事を経験しなければならなくなります。
ところで、『カルマは、決して変えることのできない宿命であり、カルマの法則は望みのない暗い法則である』という認識(あるいは批判)もあるようですが、それは正しくありません。
カルマの法則を無視して自分に都合の良いように自由自在に変えることができるほど『カルマ』は甘いものではありませんが、それでもこの世は無常です。
他のいろんな物事と同様、カルマも無常なもの(変化するもの)です。
本来、ヨーガにおける呼吸法は、このナーディー(気道)の汚れを浄化し、プラーナ(生気)を通過させ、カルマの汚れを物理的に解消する技法なのです。同様に、ヨーガにおけるマントラや瞑想にもその目的があります。
カルマの改善方法
カルマを改善するには、どうすればよいのでしょうか?
プラーナ(生気)の通過する道であるナーディー(気道)を浄化すれば良いのです。なぜなら、ナーディー(気道)を浄化することにより、そこに蓄積されている意識の汚れやカルマの汚れが取り除かれることになるからです。
スピリチュアル占星術の原典には、占星術の解説と同時に、ナーディーを浄化して、カルマを浄化するための秘儀的な瞑想方法が説明されていますが、その内容は秘儀とされているものであり、残念ながら、ここでご説明することはできません。その代わり、通常のヨーガにおけるナーディーを浄化してカルマを改善する方法について以下にご説明します。
カルマの汚れが、物理的な障害物(非常に微細な)として、ナーディー(気道)に蓄積されています。
そして、ナーディー(気道)の浄化は、意識の浄化・カルマの浄化につながり、逆に、意識の浄化・カルマの浄化は、ナーディー(気道)の浄化につながります。
ヨーガのアーサナ(対位法)やプラーナーヤーマ(呼吸法)が、精神性・霊性の向上と関係があるのは、このような理由からです。
スピリチュアル占星術と関係の深いヨーガには、ナーディー(気道)を浄化してカルマを浄化する方法として、体位法(アーサナ)や呼吸法(プラーナーヤーマ)以外に、クリヤ(身体浄化法)、ムドラー、マントラ(真言)、ディヤーナ(瞑想法)およびサマーディ(深い瞑想法)などさまざまな身体的および精神的技法が存在しています。
これらのヨーガ技法は、いずれも素早くナーディーを浄化することによって短期間のうちにカルマを浄化するためのテクニックであり、これらの実践は、ナーディー(気道)の浄化と本質的なカルマの浄化をもたらすとされています。
さらに、ヨーガでは、日々の生活の中で、良い行為を行うことによって良いカルマを蓄積し、悪い行為を自制することによって悪いカルマを作らないようにすることの必要性を説いています。その実践により、良いカルマが優位になることにより、徐々に、悪い現象よりも良い現象が多く起きるようになるはずです。
この教えは、サンスクリット語の偉大な文法家としても知られるパタンジャリが著したヨーガの根本経典『ヨーガスートラ』の中では、ヤマ(勧戒)・ニヤマ(禁戒)と呼ばれています。ヤマ(勧戒)は為すぺきこと、ニヤマ(禁戒)は為してはならないことです。
ヤマ(勧戒)は、5つあり、いつも身を清浄にしておくこと、満足を知ること、苦行を行うこと、マントラを唱えること、そして、神(師)へ帰依することです。また、ニヤマ(禁戒)も、5つあり、暴力をふるわないこと、真実を語ること、盗みをしないこと、貞潔を守ること、そして、貪らないことです。
上記のヤマ(勧戒)とニヤマ(禁戒)は、パタンジャリの『ヨーガスートラ』に基づくものですが、この他にも、仏教あるいはヒンドゥーの教えにはレベルに応じたさまざまな戒が存在しています。その真の存在理由は、いずれも単なる道徳的・観念的なものではなく、ナーディーの浄化、およびそれにともなうカルマの改善にあります。
この実践には、下記のようなメリットがあります。
- 意識が浄化され、知性が向上する。
- 身体中のプラーナ(気)の巡りが良くなることにより、心身が健康となる。
- 人生において起きる、悪い現象が少なくなり、良い現象が多くなる。
- 今生だけではなく、来世のカルマも良くなる。
ヤマ(勧戒)とニヤマ(禁戒)を実践し続けてカルマが好転するなど、その効果が現れるまでには、個々人のカルマに応じて、忍耐の期間が必要となります。この忍耐の期間は、ナーディーが浄化され、カルマが浄化されるために必要な期間です。
カルマの法則に基づいて開運をするには、まず、現実を直視して、自己のカルマを認識することから始める必要があります。これは、一般的なインド占星術がその役割を担っています。次に、自らの運命を向上させるために、そのカルマを浄化して改善するための努力が必要です。その過程で、起こる不幸や困難は、自らの悪いカルマの浄化の印として甘んじて受け入れると同時に、良い行いを実践して良いカルマを蓄積していきます。
我々一般人は、宝石、方位など、ついつい楽な開運方法を求めたくなるものです。巷に存在する開運方法の中には、実際に効果のあるものもあるかもしれません。
しかし、ナーディー(気道)の浄化、意識の浄化、あるいはカルマの改善に基づかない開運方法は、悪いカルマを消滅させる方法ではなく、ただ、悪いカルマを先送りにし、良いカルマを先取りする方法であるかもしれないことに注意する必要があるでしょう。
その場合、その開運方法の効果が大きければ大きいほど、危険度も大きくなります。カルマのバランスが悪くなり、悪いカルマばかりが残ってしまうと、そのあとの人生や来世が悲惨なものになってしまうからです。
カルマの法則を無視して潜在意識の欲望を増大させることによって願望成就させるような開運方法は危険です。いかにその開運方法に効果があってもカルマに歪が生じることにより、早かれ遅かれ、いずれ弊害が生じることになるでしょう。この弊害を避けるには、どのような開運方法を実践する場合でも、自分がその求める結果に見合うだけの良い行いを為しているかどうか常に意識することが必要です。
カルマを浄化したり、意識を高めたりすることによって開運することを助ける開運グッズをお求めの方にはルドラークシャをおすすめします。ルドラークシャは、カルマを浄化したり、意識浄化を助ける神聖なものとして、昔からヨーガの修行者たちによって特別に愛用されているものです。
大宇宙と小宇宙の関係
インド占星術においては、月の在住するナクシャトラを非常に重要視しています。もっとも信頼されている未来予測技法であるヴィムショーッタリー・ダシャー、相性判定のための伝統的な技法であるダシャクータやアシュタクータ、そして何かをスタートさせるときに最適な瞬間を選択するためのムフールタなど、インド占星術のさまざまな技法において月が在住するナクシャトラは非常に重要な役割を果たしています。
インド占星術では、なぜ、アセンダントや、太陽や、あるいはそれ以外の惑星ではなく、月の在住するナクシャトラを重視しているのでしょうか?
それは、月とナクシャトラとの間には密接な相関関係が存在しているからです。このことをご理解いただくためには、次にお話する喉のチャクラとナクシャトラとの間に存在する神秘的なメカニズムを理解する必要があります。
通常、喉のチャクラからは、16本のナーディーが分岐しているとされています。これは、次の段階で、さらに32本のナーディーに分岐されます。この32本のナーディーのうち、4つは、空(くう)の性質をもっています。そのため、32-4=28となり、最終的に28のナーディーが残ります。
この28の各ナーディーと、28の各ナクシャトラは対応関係にあります。スピリチュアル占星術の原典には、具体的に、28本のナーディーが、それぞれどのナクシャトラと対応しているかについては記載されていません。右の図は、原典の注釈を基にした喉のチャクラのイメージ画像とお考えください。
一般的な目的のためには、インド占星術では、通常27のナクシャトラが使用されていますが、ムフールタなど特定の目的のためには28のナクシャトラが使用されることがあります(ここでは、22番目のナクシャトラが2つに分割されています)。
ここで重要なことは、喉のチャクラから分岐した28のナーディーと28のナクシャトラが対応していること。そして、トランジットの月が各28のナクシャトラを通過する際に、そのナクシャトラと対応したナーディーにプラーナが流れるということです。これは、月がナクシャトラに対して特別の影響力を持っていることを意味しています。
また、このことは、各ナクシャトラをトランジットの月が通過することにより、喉のチャクラから派生した各ナクシャトラに対応するナーディーが定期的に活性化され、それにともない、意識の変化やカルマの現象化が定期的に引き起こされていることを示しています。
※ちなみに、太陽と12星座は、臍のチャクラから分岐するナーディーと対応しており、その他の惑星は、胸のチャクラから分岐する各ナーディーと対応しています。
たとえば、争いに適した性質を持つナクシャトラを月が通過しているときは、それに対応するナーディーにプラーナが流れます。それにより、意識が争いに向うようになり、争いに関するカルマが現象化しやすくなります。そして、このとき巷では、いつも以上に争いごとが起きやすくなります。
同様に、商売に適した性質を持つナクシャトラを月が通過しているときは、それに対応するナーディーにプラーナが流れます。それにより、意識が商売に向うようになり、商売に関連するカルマが現象化しやすくなります。そして、このとき巷では、いつも以上に商売に関連する事柄がクローズアップされるようになるのです。
※ニュースを見ていると、同じ時期に同じような事件が報道されていることがよくあります。これは偶然のことではないでしょう。
ムフールタ(適時選定)において、何かをスタートさせるときに、それに適したナクシャトラを月が通過している瞬間を選ぶことがとても重要になるのはそのためです。
ただし、ムフールタには限界があります。なぜなら、個人のカルマの範囲内でしかムフールタは有効に作用しないからです。
たとえば、商売を始めようとするときは、商売に適したナクシャトラを月が通過している瞬間を選択します。それにより、商売に適したナーディーをプラーナが通過するようになり、商売に関連するカルマが現象化するようになります。
商売に関して良いカルマを持っている人は、商売と関係のあるナーディーの状態が良いので、これが商売繁盛の条件の一つとなります。
一方、商売に関して良いカルマを持っていない人の場合、商売を始めるときにそれに関するナーディーをプラーナが流れていても、特別に商売が繁盛することはあまり期待できません。逆に、商売に関して悪いカルマを持っている人の場合、このとき商売に関してトラブルが生じることすらあるかも知れません。
眉間のチャクラでは、月の相(月と太陽のサイクル)が中央の軌道へのプラーナの流入と関係しており、喉のチャクラでは、月のサイクル(各ナクシャトラ通過)が28のナーディーへのプラーナの流出と関係しています。
これに加え、胸のチャクラでは各惑星と8つのナーディーが対応しており、臍のチャクラでは太陽の1年間のサイクル(12星座を通過)が各ナーディーと対応しています。
このようにして、大宇宙(惑星配置)は、大きなプラーナの流れをコントロールすることにより、小宇宙(人間)に対して複雑に組み合わさった影響を与えています。
そして、身体の各ナーディーにプラーナが流れる結果、そのナーディーと対応する意識が生じ、さらに、そのナーディーと対応するカルマが現象化しているのです。
ただし、ここで注意しなければならないことは、大宇宙の作用は、意識の変化やカルマの現象化を促す条件に過ぎず、根本的な原因ではないということです。人の意識や人が経験する事象を左右している根本的な原因は、自分自身が過去から蓄積してきたカルマに他なりません。そのカルマを理解するための手助けをすることが占星術の本来の役割なのです。